恥ずかしかった送別会|体験談
飲みの席やデートなどで巻き起こしたお酒にまつわる笑える失敗談を紹介しています。
メニューはまさかの餃子オンリー!?
10年前に勤めていた会社を寿退社しました。
最終日に、部署のみんなが送別会を開いてくれることになりました。
場所は、上司が最近出来たばかりで、一度行ったらすごく雰囲気がよかったという餃子とワインのお店でした。
私は実はニラがダメで、ニラを食べると吐いてしまうのです。
さらにワインが体質に合わないのか、ひどく酔ってしまいます。
せっかく上司が私のために店を選んでくれたのに、嫌とは言えず、自分が食べられるものだけを食べ、ワインはほんの少しだけ飲み、あとはソフトドリンクにしておけばいいやと思って、当日を迎えました。
送別会のお店はとてもおしゃれで、ヨーロッパな雰囲気の中に、中国風なインテリアを取り入れた、いわゆるシノワズリといった感じの素敵なお店でした。
しかし驚いたのは、本当に餃子のメニューばかりなのです。
いろいろな種類の餃子があるのですが、たとえばマーボードーフとか、エビチリソースとかチャーハンとか、そういったものは全くないのです。
主役は私、断り切れず
これはもう、腹をくくるしかないと思い、みんなが頼むものを一緒に食べました。
食べてみるとどれも美味しくて、もしかしたらもう何年もニラを食べていないけれど、体質が変わって食べられるようになったのかもしれない、なんて考えたりもしました。
ワインもほんのちょっとだけならと思っていたのですが、主役は私なので、みんなが私にワインをつぎにきます。
断れずに飲んでいたら、次第に意識が途切れ途切れになってきました。
そして、急に目の前が真っ暗になり、心臓がバクバク言い始めました。
さらに胸が苦しくなり、胃がムカムカしてきました。
ふらつきながら、なんとかトイレに行き、思いっきり吐きました。
今までみんなの前で失態をしたことがなかった私が、最終日に限ってこんなことになるなんてと悲しくなりましたが、もう意識が遠のきそうになるのを何とかこらえて、1時間ほどトイレにこもっていました。
トイレから出てこない私を心配して、同僚が代わる代わる声をかけてきましたが、か細い声で、
「大丈夫、大丈夫」
と答えることしかできません。
結局1時間後、真っ青な顔でトイレから出てきた私を見て、全員絶句して、アルコールが全く飲めないという、ちょっと苦手だった先輩の車に寝かされて家まで運ばれました。
ひどい状態で帰宅した私に両親は激怒。
そして話を聞いた現在の主人も激怒して、二度と外でワインを飲むことと餃子を食べることを禁じられました。
あれから10年たった今でも、その件がトラウマになってしまって、そとでワインと餃子は食べたことがありません。
やはり無理なものは無理とはっきり伝えることが大事なのだなあとつくづく実感した事件でした。
後から聞いた話によると、会社では二度と送別会でその店を使うことはないそうです。