ほろ酔いどころじゃない!缶チューハイ1本で悪酔いしてしまう!?その謎に迫る!
お酒にはそこそこ強い、それなりに飲めると思っていたのに、ある時飲んだ1本の缶チューハイで何だか頭痛が、あるいは顔が真っ赤に、このような経験はありませんか?
僕もあります。
ビールは全然平気なのに缶チューハイはやられます。アタマ痛いなー、みたいな。
ホントほろ酔いどころじゃありません。
度数は低め、量もそんなに飲んでいない、のになぜ?今回はその謎に迫ります。
お酒の種類と体質について
どのお酒をどのくらいの量飲めばどのくらい酔っ払うかは人それぞれです。
またその日の体調や気分によっても変わってきます。
そして何より度数が高いからと言って酔いのまわりが早いというわけでもありません。
お酒は大きく3つの種類に分けられます。
●醸造酒(ワイン、日本酒、ビールなど)
●蒸留酒(ウイスキー、焼酎、ブランデーなど)
●混成酒(リキュール、ベルモット、梅酒など)
(詳しくはこのサイトの好きなお酒の見つけ方を参照下さい)
これらの種類によっても体質的に合う合わないがあります。
ウイスキーは平気だけど、ワインはどうも苦手、という人はけっこういます。
度数的にはワインは大体10~15%、ウイスキーは40~60%です。
このことから分かるように注意するべきは度数もさることながら種類(製造方法)、成分の部分ではないかと考えられます。
自分の好きなお酒と嫌いなお酒を分析してみるとキレイに種類別に分かれるかもしれません。
ワインは悪酔いしウイスキーは平気な理由
ワインは醸造酒でウイスキーは蒸留酒です。
一般的に醸造酒はすぐ酔っ払い、蒸留酒は酔いにくい傾向にあるようです。これは製造過程が違うためです。
お酒を造るためには糖分の含まれた液体に酵母菌を投入します。
その酵母菌が糖分をアルコールと二酸化炭素にします。
ザックリ言うとこの液体をそのまま飲むのが醸造酒です。
(もちろん濾過や火入れ、熟成など加工はします)
こうしてできる醸造酒はアルコールの精製度が低く、原料由来のもともとの成分や雑味が残ったまんまなわけです。
このようなお酒は肝臓で処理する際、分解酵素の働きが鈍くなり分解するのに時間がかかってしまいます。
分解しきれないままより長い時間体内にアルコールがとどまることになり、度数とは関係ない部分で悪酔いしてしまいます。
一方の蒸留酒はどのようにしてできるかといえば、醸造酒を文字通り蒸留してできます。
液体を加熱すると蒸発して気体になりますが、アルコールが含まれている液体はアルコール分が水分よりも早く気体になります。
これは水の沸点が100度に対しアルコールの沸点が78.3度であるためです。
この違いによりアルコール分だけの気体を集める事ができます。
気体を冷却すると再び液体に戻りますがアルコール分だけの気体を冷却するとアルコール度数の高い液体となります。
この工程を繰り返せば、アルコール度数のより高いお酒を造り出すことができます。
このようにしてできるのが蒸留酒です。
蒸留することで原料由来の成分や雑味が減り、クリアになります。そうなるとアルコールを分解する際、分解酵素はスムーズに働くためより早く分解されます。
蒸留酒が度数のイメージとは違い酔いにくかったり、2日酔いになりにくいのはこのためです。
ちなみにお酒の色による酔い方の違いもあるようです。
焼酎やジン、ウォッカなどの無色透明ないわゆるホワイトスピリッツの方がウイスキーやブランデーといったブラウンスピリッツよりも酔いにくいようです。
この理由はおそらく単純で色もなにかしらの成分で構成されている分、分解酵素の働きに影響をあたえるからだと考えられます。
敏感な人だとお酒の色による酔い方の違いというものを感じるかもしれません。
チューハイとは
そもそもチューハイとは焼酎ハイボールの略で甲種焼酎を炭酸で割ったものの事を指していたようです。
現在では焼酎以外の蒸留酒をベースにソフトドリンクで割ったものもチューハイとなっていたりします。
チューハイ=蒸留酒ベースでアルコール度数の低いロングカクテル
と言えそうです。
明確な基準がないので作った人やお店がこれはチューハイです、と言ってしまえばそれはもうチューハイなのでしょう。
これまでの説明に照らし合わせて考えると、蒸留酒ベースのロングカクテルなので酔いにくいということになります。
でも缶チューハイともなれば品質を一定に保たせるためやコスト削減のためにその他缶チューハイ特有の成分が入っています。
悪酔いしてしまう原因はどうやらココにありそうです。
悪酔いしてしまう原因
缶チューハイに記載されている成分の中で気になるものとして甘味料、酸味料、醸造アルコールがありました。
それぞれ調べてみると、、、
●甘味料➔食品に甘味をつけるための調味料。天然物と人工物があり、缶チューハイに使われているものはアセスルファムなどの人工物。
●酸味料➔酸味を加えたり、酸化を防ぐ食品添加物。
●醸造アルコール➔サトウキビやともろこし、コメなどを発酵、蒸留したアルコール。
甘味料はアセスルファムなどの人工物、酸味料は特に表記はありませんが人工物の可能性が高いです。
もちろん安全基準なるものがあり、体は害はないとはされています。
しかし脳に訴えかける甘いや酸っぱいは天然物と違いはなくても細かな成分構成はまるで違うはずです。
ごくたまに単発的に飲むならまだしも、長期に渡り、大量に摂取すると健康を損なうでしょう。
醸造アルコールは日本酒にも使われています。これは香りを引き立たせ、キレをよくするためであり、量としては微量です。
目的はコスト削減ではなく、味の向上です。原料も明確と思われます。
缶チューハイの場合はベースのお酒として用いられると思いますが、安く大量に造りたいのでコストを抑えたいわけです。
最近は海外から粗留アルコール(サトウキビを原料にした蒸留酒で未貯蔵で、品質的にも仕上がっていないラムといった感じ)なるものを輸入し、国内で改めて精製しなおして使用するということを行っているそうです。
この粗留アルコールの原料が安全なものなのか、遺伝子組み換えしていないものなのかどうか、この部分は正直ハッキリしていません。
いずれにせよこれらのことから缶チューハイはあまり体によろしいものではありません。
たまに楽しむ分には良いと思いますが、毎日一定量摂取し続けるのはおすすめできません。
原料の成分や雑味の残る醸造酒の方が酔いやすい傾向にあると述べました。
アルコールの分解酵素の働きを鈍くするからです。
人工の甘味料や酸味料、質のあまりよろしくない醸造アルコール、おそらくこれらが配合されている缶チューハイにも同じことが言えます。
度数は決して高くない缶チューハイですがこれら不純物のせいで分解酵素の働きを悪くし、酔っ払ってしまう。
それどころか、
自然のものではなく、人工物(自然界では存在しないものかもしれない)のせいで普段とは違う変な酔い方をしてしまう
のです。
原料由来の成分や雑味でも悪酔いしてしまう人はいます。
人工的で、かつ粗悪な成分と結びついたアルコールを分解するともなればたいした量飲んでいなくても悪酔いしてしまう、更にはいつもよりもタチが悪い、、、
うなずける話です。
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たまには高価なお酒を
基本的にあまりにも値段が安いお酒は悪酔いすると個人的には思っています。
さすがにこの時代、市場に流通しているもので体質的に最初っから合わないお酒じゃない限り、悪酔いすることはそんなにはありませんが。
逆に高価なお酒は気持ちよく酔えます。
原料にこだわり、手間暇かけて造られたものは味わいだけでなく、体への浸透もスムーズな気がします。
そもそもお酒というのは大自然の営みの中でできてきたもので、余計な事をせず造られたものは悪酔いなどそう簡単にしないはずです。
自分の好きな範囲でいろんな種類のお酒を楽しめると最高ですが、それと同じくらい好きな種類のお酒でもとりわけ高価なお酒をたまには楽しめば世界がグッと広がります。
適量を守ろうとするうえでも効果的だったりします。
いいお酒を飲んだ後は、他のお酒を飲もうという事にはならず、せっかくだから今日はこれでやめておこう、という気になります。
お酒飲み始めの20代の頃、高価なお酒を飲んだ時の衝撃は今でも忘れられません。
細かい事はよく分からなかったですが、値段が高いのはそれ相応の厳然たる理由がある、その事だけはよく分かった瞬間でした。
まとめ
●お酒は大きく分けて3種類、体質により、合う合わないがある。
●一般的に醸造酒は酔いやすく、蒸留酒は酔いにくい。
●醸造酒が酔いやすいのは原料由来の成分や雑味がアルコール分解酵素の働きを悪くするため。
●度数の低い缶チューハイで悪酔いしてしまうのは、人工的な甘味料、酸味料、質のあまり高くない醸造アルコールが配合されているためで、これらがアルコール分解の妨げとなるため。
●たまには高価なお酒を楽しめるようになると世界がグッと広がる。
缶チューハイ、度数が低いからと言って油断するのは禁物です。
最近はいろんな種類があって、ついつい買ってしまいますが、くれぐれも飲み過ぎないようにしないとですね。体に良いものとは決して言えないので、飲むとしてもたまにがよいと思います。
そしてたまに、月に1度くらい、高価ないいお酒を楽しむ事を習慣にできれば、よりよいアルコールライフを送ることができると思います。
自分の体質はアルコールに対してどのようなものなのか気になるところです。
自宅でカンタンに行える遺伝子検査キットなるものがあります。
これが一体どういったものなのか、気になったので試してみました。
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