余市マイウイスキーづくりに参加して|コラム
10年の時を経て
ちょうど10前にニッカウイスキーが実施している、
「余市マイウイスキーづくり」
に参加しました。
たまたま雑誌でこのようなものがあると知り、速攻で応募、当選し参加できる事になりました。
初北海道、僕は鹿児島在中なので、僕からすれば最果ての地。
同じ国内とは言え、なんだか異国的雰囲気を感じながら札幌市内を歩いたのを思い出します。
一日目は札幌に一泊し、いざ余市へ向かいましたが、2日酔いでした。
当然のごとく、、、。
バーに4軒、スープカレーとかジンギスカン鍋とか食べたと思いますが正直あまり覚えていません。
よくホテルに帰れたなぁと思います。
それはさておき、、、。
「自分で作ったウイスキーを10年熟成させ味わう」
というテンションの上がるコンセプトどおり、その見学&体験もかなり充実した内容でした。
作業服とヘルメットで身を包み、石炭をくべてみたり、糖化釜の清掃をしたり、樽詰めしたウイスキーを貯蔵庫へみんなで転がして運んだりなどなど、
普通なら絶対できない貴重なウイスキーづくりの工程作業を経験することができました。
その中でも僕的に一番印象に残っているものは、伝統的手法である、フロアモルティングを体験できたことです。
今ではもう行われなくなった作業で、そういう意味ではその時体験した工程内容の枠外というか、直接関係はなかったのですが、まねごとみたいな感じでさせてもらえました。
ちなみにフロアモルティングというのは大麦の発芽を均一に、そして効率よくするために、床に広げた大麦をスコップで撹拌する作業のことです。
昔は職人が24時間体制で行っていました。
ウイスキーづくりの歴史にリアルに触れられた気がして一番思い出深い体験となりました。
そしてそのウイスキーが10年の時を経て先日自宅に届きました。
貯蔵前透明だったあの原酒が、こんなにも美しく琥珀色にいろづいて、、、。
アルコール度数60%、ほぼ樽出しのままだと思います。
どのタイミングで開けようかワクワクしながら思い悩んでいます。
ジャパニーズウイスキーの凄さ
ジャパニーズウイスキーの凄いところはそのウイスキーづくりの技術を自ら学びに出向いたことだと思います。
他の国のウイスキーは歴史の大きな流れの中で自然と誕生していきましたが、ジャパニーズウイスキーだけは違います。
西洋文化の大きな波が押し寄せていた時代とはいえ、味覚や嗜好が今の日本人とはまるで違っていたはずです。
なのにこのウイスキーというお酒に魅了され、いずれ日本にも根付くだろうしまた根付かせたいと考えたその先見性と情熱、本当に凄いと思います。
そして今では世界中から高い評価を受け、ジャパニーズウイスキーの確固たる地位を築くまでになりました。
「余市マイウイスキーづくり」では竹鶴政孝さんが実際に使っていた部屋を見学もしましたが、ただただ頭が下がります。
先日届いたウイスキーのボトルを眺めているとまた余市に行きたくなりました。
近いうちに行けたらと思います。
ついでに札幌にも行ってリベンジというか、しっかり記憶に刻める程度のほどほどの量でバー巡りは楽しみたいです!